こんにちわ。
月一ファミリーキャンパー・教育マニアのmarcy-kです。
山中湖の撫岳荘キャンプ場のキャンプレポを書きたいところですが…
ただいま、地元のNPO法人に首を突っ込んでおり、そこそこ忙しく、なかなか記事の更新ができず、もどかしく思います…が…
NPO法人、行政やデベロッパーが街づくりをしていく様子はかなり痛快。ついつい、入れ込んでしまいますなあ。
さて、題名の通り、私が首を突っ込んでいるNPO法人は、65歳以上の高齢者が住民の半分以上の街で、ブックカフェっぽいものを街に作ろうとしています。
先日、その会議をしれっと盗み聞きしてきました。
どんな、ブックカフェかというと…
100冊ほどの売れ筋商品を置き、あとは、様々な「本のカタログ的なもの」を置いて、その中で気になる本があれば注文するシステム。それにより、本の陳列スペースを抑えて、余ったスペースをカフェっぽく、コワーキングスペースっぽくするイメージらしいです。
…うーんと、まず、本のカタログってなんやろ?「ダヴィンチ」でも置いておくのでしょうか?
あくまで会議の場では、会議の参加を許可されたわけでもなかったので、私は傍聴人ポジションよりも格下で、ただその場に居座っているので精一杯でした。ゆえに、次から次へと浮かんでくる疑問については聞けませんでした。
しかし、何気ない顔して話を聞いていると、どうやらブックカフェっぽいものを作る背景は色々とあるようです。
期待する主な効果は何かというと…
「中高生の居場所」
他にも
「若い世代の住民を増やす」
「(以前あった本屋が潰れたから)本屋の機能を穴埋めする」
「高齢者と若者たちとの交流の場」
「起業家たちの拠点としての機能」
「コワーキングスペースとしての機能」
などなど、いろんなねらいが潜んでいるようです。
話を総合すると…
「若い世代の知的な溜まり場として機能しつつも、Amazonとかで本の注文できずにいたお年寄り層が利用できるような本屋にしたい」
ということらしかったです。
結局その本屋の運営は…
選書のプロが街の実態に合わせた本選びをし、その他の雑用は学生ボランティアがカバー。
売れ残った本は地区センターの図書館が買い上げる。
…とまあ、そんな感じでした。
さすがに、こういう会議の場に参加されている方は、一度ならず街づくりに関わってきた方も多く、色んな街づくり、町おこし系の知識が頭に入っているようで、大変興味深かったです。
ただ、そんな方達が知恵を出し合ってイケてるブックカフェを作ったとしても、そこは若い世代の溜まり場にはならないだろうなあ、と思いました。
理由は、大半の中高生は、地域のショッピングセンターに行きたくないからです。
小学校、中学校までに築いてきた人間関係を一度リセットしたい。
早く地元から離れたい、新しい世界を見てみたい
と思っている子が大半ではないでしょうか。
ま、実際のところは、当事者に聞いてみないと分かりませんけどね。どこまでマーケティングしているのか、会議の中ではまるで見えず、若い世代の具体的なニーズが不透明なまま、大人達の勝手な思い込みで話し合いが進められている印象でした。
地域の課題解決のためにアクションを起こすのに、当事者がいないまま、おじさん達だけで会議が進むこと自体に物凄い違和感がありました。
「大人側が、中高生の居場所が街にないからつくってあげなきゃ!」と息巻いてるだけで、中高生達にしてみれば、「いや、別にいいっす…早く街出たいんで…」というテンションなんじゃないかなあ。
あくまでも若い世代を取り込みたいのなら、ブックカフェを作る会議に参加させるところから巻き込んでいくべきかと。
普通の企業が本屋を出すのとは違い、地域のNPOが本屋の立ち上げ提案には、公共性があります。故に中学校や高校、大学にアプローチがかけやすいはず。
普通に
「ショッピングセンターに、若い世代の居場所となるようなブックカフェをつくりたい!メンバー募集」
というチラシを配っても、ほぼほぼ集まらんでしょうから、まずは、会議の様子を動画で撮って、ドキュメンタリーっぽく編集してYouTubeで配信。
それにより
「興味ある子は、YouTubeチャンネル登録してね!」
と、ハードルを下げることができる。
まずは、興味を持ってもらい、そこからオンラインサロンのコアメンバーみたいになってもらうっていう流れがいいのかと。
あと、ブックカフェの立ち上げを総合的な学習の時間のカリキュラムに組み込んでもらう、ということも、時間をかけて話をしていけば可能な気はしますね。
やる気のある先生さえいれば、学校としては大歓迎なテーマだと思いますね。
はい。色々批判めいたことをガーーっと書きましたが、地域のために動こうとすること自体は素晴らしいと思うし、めちゃくちゃ応援したいです。
でも、現状、私の地元の街には、学生の頃の文化祭の時と同じで、実行委員側の「学校を盛り上げていこうよ!」という思いと、その他大勢の生徒の「文化祭?だりー…勝手にやっといてくれよ」というテンションの温度差が生み出す独特な雰囲気が蔓延しているように思います。
既に私の地元には地域交流拠点があり、誰でも自由に入って緑茶がタダで飲める場所があるのですが、そこを使うのは元気なお年寄りの方ばかり。本来使って欲しいであろう、家に引きこもりがちで、地域コミュニティに参加していない方たちにリーチできていない。
要は、クラスの一軍だけが、学校という施設を大いに活用して楽しんでいるのと一緒です。
与えられた場で楽しめる人と楽しめない人がいる。その差は、与えられた場に集まった集団の中で、自分の居場所を作れるかどうかなんですよね。場をつくるところから一緒に始めれば、とりあえず場作りに関わった人には居場所ができるはず。
そもそも、多くの人にとって自分が住んでる地域が抱える課題なんて他人事になりやすい性質があります。地域課題が認知されてから、住んでる人々に実害を与え始めるのは時間差が生じますから。
基本的に地域課題のために行動を起こすことは、未来への備えであり、投資であるため、今の生活のことだけで頭いっぱいな人たちにはなかなか響かない。
ただ、数字を元に未来をシュミレーションした時に、誰にとっても不便で、生きづらい街になることは目に見えている。
そこを伝えていかないと、そこそこ満足していて、忙しい今、準備しなきゃ。地域のために何かしなきゃとは思えない。
社会課題と自分の生活を結びつけ、自分ごととして考えられる人たちと、社会からの恩恵を受けながらも「私は私で好きに楽しくやるから」と言えてしまう人たちは永遠に平行線を辿り、あらゆる社会課題の対策は表面上うまくいっていても、本当にリーチしたい層に届かず、問題はさらに奥まって、見えづらくなるでしょう。
さて、そんなことを明日、NPOの理事長に伝えてみようお思いますが、果たして新参者の私が言ってどんな反応をされるのだろうか…
まあ、うざがられようが、色んなアイディアだけは、とりあえず提示してみたいので、みなさんもコメントなどでアイディアください!
65歳以上が半分を占める街でブックカフェを成功させるには?
どうしたらいいですかね?